2022-01-01から1年間の記事一覧

見えない地下を診る――驚異の物理探査

著者:公益社団法人物理探査学会 出版社:幻冬舎 分類:地理学・地誌学 出版日:2022/1/28 一般読者向けに物理探査について広く浅く書かれた入門書。それぞれの手法を実際に適用するには巻末で紹介されている物理探査に関する手引きやハンドブックを参照する…

物価とは何か

著者:渡辺 努 出版社:講談社 分類:投資・金融・会社経営 出版日:2022/1/13 書名の通り、「物価」について非常にわかりやすく説明されている。我々の普段の生活とも大きく関係しているにもかかわらず、「物価とは何か?」と改めて問われると口籠ってしま…

思考実験 科学が生まれるとき

著者:榛葉 豊 出版社:講談社 分類:科学読み物 出版日:2022/2/17 取り扱っている内容そのものは興味深いのだが、個人的にはしっくりこなかったというのが正直な印象。著者の主張が今一つ理解できず、モヤモヤとした読後感だった。バリバリの研究者が書い…

ディープラーニングを支える技術 —「正解」を導くメカニズム

著者:岡野原 大輔 出版社:技術評論社 分類:情報学・情報科学、人工知能 出版日:2022/1/8 最近(でもないか)巷で話題のディープラーニングに関する第一人者による解説本。イラストも交えながら、一般人にはブラックボックスで難解なディープラーニングの…

時間の終わりまで 物質、生命、心と進化する宇宙

著者:ブライアン・グリーン(著)、青木 薫(翻訳) 出版社:講談社 分類:物理学 出版日:2021/12/3 超ひも理論を一般向けに解説した世界的ベストセラー「エレガントな宇宙」等で知られるブライアン・グリーンの新書。著者の専門である宇宙論に加えて、生…

日本半導体 復権への道

著者:牧本 次生 出版社:筑摩書房 分類:電気・電子 出版日:2021/11/10 1か月前に読んだ「2030 半導体の地政学 戦略物資を支配するのは誰か」に続き、半導体本2冊目。この本の著者は日立の技術畑の出身ということもあり、少し異なる視点から今後の半導体産…

力学の誕生―オイラーと「力」概念の革新―

著者:有賀 暢迪 出版社:名古屋大学出版会 分類:力学、物理学 出版日:2018/10/10 今さら古典力学?と思っている人ほど読むべきかもしれない。内容的には「古典力学の形成―ニュートンからラグランジュへ(山本義隆著 )」と似通ってはいるものの、本書は数…

2030 半導体の地政学 戦略物資を支配するのは誰か

著者:太田 泰彦 出版社:日本経済新聞出版 分類:電気・電子 出版日:2021/11/20 半導体をめぐる世界の動向がわかりやすくまとめられている。テレビのニュースではTSMC(台湾積体電路製造)熊本工場の建設ぐらいしか話題に上らないが、各国および各企業・メ…

絵でわかる地震の科学

著者:井出 哲 出版社:講談社 分類:地球科学 出版日:2017/2/25 P波の変位は、震源で生じる破壊すべり、もしくはそれに対応する2つのモーメント(地震モーメント)の時間的な増加速度(モーメントレート)に比例します。(中略)P波が到着してから変位が0…

緒方竹虎と日本のインテリジェンス

著者:江崎 道朗 出版社:PHP研究所 分類:昭和・平成、ノンフィクション 出版日:2021/7/16 「嘘だらけの池田勇人(倉山満 著)」でも少し出てきた緒方竹虎に関する本。昭和史は正直あまり詳しくなく、緒方竹虎についてもほとんど知識がなかったので、色々…

英語論文ライティング教本 ―正確・明確・簡潔に書く技法―

著者:中山 裕木子 出版社:講談社 分類:英語よみもの 出版日:2018/3/2 400ページを超える分厚さなので、1回読んですべてを理解するのは難しいのかもしれない。特に実践するとなると、それなりの経験が必要なように思う。ただ、書かれている内容は非常に有…

すばらしい新世界〔新訳版〕

著者:オルダス・ハクスリー(著)、大森望(翻訳) 出版社:早川書房 分類:英米文学 出版日:2017/1/7 ジョージ・オーウェルの「1984年」と並び、ディストピア小説の不朽の名作。舞台は西暦2540年のロンドンで、すべての人は(培養されて)生まれる前から…

学術出版の来た道

著者:有田 正規 出版社:岩波書店 分類:科学読み物 出版日:2021/10/11 読みやすさ:☆☆☆(とても読みやすい) 研究者にとってはお馴染み(?)の学術出版について紹介した本。表紙に書かれているように、研究者ですらよく知らない(であろうと思われる)内…