日本半導体 復権への道

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著者:牧本 次生

出版社:筑摩書房

分類:電気・電子

出版日:2021/11/10

 

1か月前に読んだ「2030 半導体地政学 戦略物資を支配するのは誰か」に続き、半導体本2冊目。この本の著者は日立の技術畑の出身ということもあり、少し異なる視点から今後の半導体産業の行く末について書かれている。著者によると半導体の川上産業ではまだ日本の強みがあるものの、より規模の大きい川下産業ではパッとしないとのこと。著者の言うロボティクス(ロボット向け半導体)の分野でこれから日本がどの程度飛躍できるか不透明だが、やはり官民挙げて本気で取り組む必要はあるのだろう。

 

それにしても第7章(わが人生のシリコン・サイクル)の日立・K社長との確執(二段階の降格→ソニーへ)の話は、いかにも日本的らしく読んでいて辟易した。K社長のことは詳しく存じ上げないが、みみっちいというかせこい(こすい)というか、このような人がトップでは・・・と思わざるを得なかった。